開業融資・事業計画書の作り方

目次

日本政策金融公庫で“通る”創業計画書を歯科医院用に完全解説

歯科医院の開業では、
日本政策金融公庫(公庫)と地方銀行・信用金庫 の融資を使うのが一般的です。

中でも 公庫の創業融資 は、
初めて開業する先生でも利用しやすく、

  • 無担保・無保証の枠が大きい
  • 金利が低い(1〜2%台)
  • 審査が早い(最短2〜3週間)

という大きなメリットがあります。

この記事では、
公庫の審査が通りやすい 歯科医院専用の創業計画書の作り方 をまとめました。

この記事でわかること

Point
  • 歯科医院が公庫で融資を受けやすい理由
  • 公庫の「創業計画書」の書き方(全10項目)
  • どんな数字を入れると通りやすくなるか
  • 公庫と銀行の違い
  • よくあるNG事例
  • 通りやすくなるためのポイント

まずは前提:歯科医院は公庫で“通りやすい業種”です

理由は以下のとおりです。

  1. 医療業は廃業率が低い
  2. 売上が安定しやすい
  3. 必要設備が明確で、資金用途がブレにくい
  4. 医療免許という信用性がある

だからこそ、
計画書がしっかりしていれば通過率は非常に高い と言えます。

【本題】日本政策金融公庫「創業計画書」書き方ガイド

ここからは、実際の創業計画書の項目に沿って、
“歯科医院ならどう書くべきか” を具体的に説明します。

①創業の動機(なぜ開業するのか?)

審査担当者が最初に読み込む部分です。
信頼性を感じてもらえる書き方が大切。

書き方の例
  • どんな医院にしたいか
  • どんな患者さんを診たいか
  • 医院の理念
  • 開業場所を選んだ理由
  • 前職で得た経験

【例文】
「これまで〇年間、一般歯科・予防歯科・矯正治療に携わる中で、
地域の患者さまに丁寧に寄り添う治療を提供したいと思い、開業を決意しました。」

② 経営者の略歴等(どんな歯科医師か?)

ここは “医院経営を任せられる人物か” の確認ポイント。

書く内容
  • 卒業大学
  • 歯科医師としての勤務歴(何年どこで)
  • 得意分野や治療経験
  • 経営に関わった実績(シフト管理・売上管理などがあれば強い)

【ポイント】
歯科の経験が長いほど審査にプラス。

③ 取扱商品・サービス(診療内容)

歯科医院の場合は明確に書けるため有利です。

書く内容
  • 一般歯科
  • 予防歯科
  • 小児歯科
  • 矯正治療
  • インプラント
  • 自費メニューの計画

【ポイント】
自費率の目標を書くと、収益性を理解してもらいやすい。

④ お客様・市場の動向(商圏と患者層)

数字があると信用度が上がります。

書く内容
  • 商圏人口(推定でOK)
  • 子育て世帯の割合
  • 近隣の競合歯科医院数
  • ターゲット患者層(例:30〜50代、子育て世帯 等)

【ポイント】
「患者が見込める理由」を数字で示す。

⑤ 競合と差別化ポイント

公庫は「勝てる医院か?」を重視します。

書く内容
  • 競合との違い
  • 強み(例:予防特化、矯正専門、設備の充実)
  • 自費率を上げられる根拠

【例文】
「予防専用ルームを設け、歯科衛生士主導の予防プログラムを導入することで、
リコール率の向上と安定した売上が見込めます。」

⑥ 事業の準備状況(どこまで進んでいるか)

実現できる計画かどうかを確認する項目です。

書く内容
  • 物件(決まっている場合は住所・契約時期)
  • 設計・見積の進捗
  • 機器選定状況
  • 協力業者(工務店・メーカー等)

【ポイント】
進捗が具体的なほど信頼性が上がります。

⑦ 売上(収入)計画の根拠

ここが 最も重要な項目 です。
数字に “根拠” があるかどうかで審査が決まります。

公庫が見るポイント
  • 初診数の根拠
  • 再診率
  • チェア数 × 稼働時間
  • 自費率
  • 1人当たり単価
  • 来院頻度

【書き方例】

  • 新患:月60人(内覧会・広告・地域性から算出)
  • 再診:1日20〜25人
  • 平均単価:保険3,000〜4,000円
  • 自費率:20%(矯正・補綴を含む)

【NG例】

  • 「なんとなくこのくらい」
  • 地域性を無視した予測

⑧ 必要な資金と使い道(設備・工事費)

歯科医院は初期投資が大きいため、
明細をしっかり書くと説得力が上がります。

書く内容
  • 内装工事費
  • ユニット台数と金額
  • CT・デジタル機器
  • 滅菌設備
  • 什器備品
  • 広告費
  • 運転資金(6ヶ月分)

【ポイント】
見積書を添付すると強い。

⑨ 資金調達(自己資金+借入額)

公庫が重視する「自己資金比率」は、10〜20%程度あれば十分通ります。

書く内容
  • 自己資金の金額
  • 借入希望額
  • 他行からの借入予定

【NG例】

  • 自己資金ゼロ(通りにくい)

⑩ 返済計画

無理のある返済額はNGです。

書く内容
  • 月返済額
  • 売上に対する返済比率
  • 返済しても赤字にならない根拠

【基準】
返済比率は 売上の10〜15%以内 が理想。

公庫で落ちるケース(必ず避けたい)

Check
  • 売上予測が現実的でない
  • 自己資金が極端に少ない
  • 設備投資の説明が曖昧
  • 物件が確定していない
  • 返済額が高すぎる
  • 計画に一貫性がない

公庫に“通りやすくなる”ポイントまとめ

  • 物件・見積・設備の情報を整理しておく
  • 売上予測に「根拠」をつける
  • 運転資金6ヶ月をしっかり確保する
  • 自己資金10〜20%を用意 設計図・見積書をセットで出す
  • スケジュールが現実的であること
  • 一貫した医院コンセプトがあること

公庫と銀行の違い(わかりやすく)

項目日本政策金融公庫銀行(地銀・信金)
審査の通りやすさ◎ 開業者向け△ 公庫より厳しい
金利低い(1〜2%台)場合による
担保・保証無担保でも可原則必要
融資スピード早いやや時間がかかる
融資額〜3,000万円前後〜1億円以上も可能

公庫の創業計画書:テンプレートをダウンロード

創業計画書(記入例つき)をダウンロードする

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次